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むとう有子をとりまくうるさい人たちの声


No.2
「級友との再会」

市吉 伸行
 武藤さんと私は区立上高田小学校の同級生同士である。
 長年、中野区に住んだ後、数年間、近隣の区の緑の多い地域に住んでそこの町並みに慣れた後、再び中野区に戻ってきたら、以前は余り意識したことのなかった残念な発見があった。歩道の幅が1メートルもなく電柱をすり抜けすり抜け歩かなければならず、自転車で道の端をこわごわ走らなければならない道路(車の人も自転車の追い越しは恐いだろう)、灰色のアスファルトの道が単調に続き、家々が裏口を向けた川岸、遊具が単調で中央のぽっかりとした空間が雰囲気を支配する公園…。気持ち良く、楽しくしたいというメッセージが伝わってこない寂しさを感じた。そんな時に、区議会選挙に出るという挨拶を武藤さんからもらった。ずっと会っていなかったが、「懐かしい級友だから自民党でも共産党でもとりあえず応援してみよう」という、ちょっといい加減な気持ちでささやかなカンパをした。さらに集会にも足を運び、最後のクラス会以来20何年か振りの再会を果たした。そして、幸運にも武藤さんは当選した。その情熱に引っ張られて、気が付いたら、いつの間にか私はイコールの会スタッフの端くれとなっていた。
 左の活動日誌で分かるように、武藤さんはとにかくよく動き回る。何か問題を聞き付けて、大事だと思うと必ず現地に赴き、自分の目で確かめ、現場の人に様子を聞く。区の担当者にも話をして、事情を聞く。担当者は精一杯頑張っているが、利用者がそれ以上を期待して不満を持つ、という例も見ている。そんなことを日頃から続けながら、行政に改善を求めたり、議会での質問の形にまとめたりする。
 平成11年度の区議会第3回定例会が開かれ、決算総括質疑の最終日に武藤さんが質問をするというので、9月28日午後、生まれて初めて議会の傍聴なるものに出かけた。武藤さんの前はベテラン男性区議で、武藤さんは無所属故に名誉の(?)トリ。
 一年生議員が決算質問をするのは珍しいとのこと。今回、新人では武藤さん一人が質問に立ったが、なかなか堂々としており、中でも10年間フォローしてきた警察大学跡地計画への質問には訴えるものがあった。
 以下、個人的感想。
 一介の会社員である自分としては、区という組織の中間管理職たちの「答え様」には興味を惹かれるものがあった。担当課長たちの答弁は必ずしも一様でなく、短く堅くガードする答弁、耳触りの良い言葉を連ねるが当たり前で抽象的で結局何も言っていない答弁、かと思うと、必要なだけ詳しく事情を説明して答え切ってしまう「できる答弁」。一方、中には間違えて訂正を重ねる、手際が良いとは言えない答弁もあった。議会が終わったあとで、「あの課長、いい人なんだけど」と聞いて、やや複雑な気持ちにさせられた。会社員は物分かりが良すぎるかも知れない。しかし、物分かりの良い人間ばかりだと組織は弛緩する。区(行政)にとって、真剣に突っ込んで来る区議が居ることは、良い意味の緊張感が与えられることではないかと思った次第である。
 むしろ保守的かも知れない自分が武藤さんの応援をしているのは、不思議な縁だが、区民の「サイレント・マジョリティ」に近いであろう人間が武藤さんの仲間に居るのも悪くないだろう。このイコールの会ニュースも、限られた紙面の中で事実を伝え、意見を述べ、各政党支持の人にも、無党派の人にも、何かの発見につながる情報源となる、そんなものになれば良いと思う。事実を知った上で、それぞれが自分の意見を決めればいい。無党派の何人か「むとう派」になってくれるかも知れぬ。お後が宜しいようで。

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