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むとう有子をとりまくうるさい人たちの声


No.34
この人を

八代 信
まず くろうとっぽくないのがいい
くろうとっぽいというのは
権力を背負っているぞと見え
何となく 何かかくしているふうに見え
だから 目の奥が暗く見え
清潔感がなく見え
ふつうの人とちがって見え
そんなでないところがいい
しかし
しろうとかと思えば
そうではなく
権力権威の横暴に抗し抗し
権力権威のうまみに
決して おぼれることのなさそうな
たぶんないであろう
つよさがいい
それは
弱い立場のひと 差別をうけそうなひと
うけているひと
そうしたひとたちと
いっしょに泣き
いっしょに立ちあがる
おのれひとりでないからだと思う
それは
指示や命令でなく
多くのひとびとの
くらしと心に
根ざすところから
出発しているからだと思う
そうした つよさがいい
それは また
くったくのない
わらい顔にあらわれてていい
つらいこと 悲しいことを
深い深いところにひそませて
わらえることが いい
それは また
ほんねのところで
つよがっていないことでもいい
貸し借りなしの
ただの人間として
生きていこうとしているのだと思う
いのちのせつなさはかなさを
知っているからだとも思う
そんなひとが
かんたんにいるものか
という声もある
そう たしかに そうだ
しかし 幸いというものは あるものです
いま わたしたちの前に
その人が います

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