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むとう有子をとりまくうるさい人たちの声


No.53
   スマイル・チルドレン!

                            庄司 千賀子

 これは、私が代表を務めるNPO法人チーム・イーグレットが1月に行う東北地方障害者支援を目的としたチャリティーコンサートの表題となった歌のタイトルです。この歌のコーラスでは、むとうさんもお忙しい時間をぬって練習に参加してくださいました。

 さて昨年、日本は度重なる災害により各地で被害を受けました。体育館や公民館での避難生活を余儀なくされた方々がたくさんおられましたが、もし自分の家族がそうなったことを想像すると、自閉症である息子にはまず集団生活は無理だろうと悲観的になります。テレビでも、赤ちゃんのいる夫婦が「泣き声がうるさいと言われたから」と、車内生活を送る様子が映し出されていました。誰もが極限生活の中、他人を思いやるのは本当に難しいことだと思います。そしてそんな時に一番つらいのが高齢者・障害者・幼い子どものいる家族などではないでしょうか。

 中野区では条例を制定し、地域支え合い事業なるものが始まりました。これは、見守りを自ら希望する人の名簿を地域の町会が預かり、異変などがないかを日常的に見守るというものです。しかし、今のところ登録は高齢者が65%、障害者が15%と聞きました。「隣は何をする人ぞ」の現代、身内の、いわば負の情報を他人に知らせることは正直なところはばかられます。
 そもそも改まった条例ではなくても、ご近所さんがみんな仲良し……そんな付き合いは不可能なのでしょうか。私が子どもの頃、お母さんが留守の日は近所のおばさんちに遊びに行きました。イタズラでもすれば遠慮なく叱りますが、子どもは悪びれることもなく泣いたり笑ったりしていました。そんな昔に戻るのは無理だとしても、社会的弱者と言われる人が共に生きる社会で、みんなが笑って過ごせるように願わずにはいられません。

 今年こそ、スマイル・エブリバディーとなりますように。



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