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むとう有子をとりまくうるさい人たちの声


No.93         
   コロナウイルスに感染して、実感したこと
          写真家・中野区在住

 2021年8月2日からコロナウイルスで、16日間入院。家庭内感染で、家族全員が感染。

 7月末に家族全員がPCR検査を受け、1日早く受けた私と長男は入院できたが、私達より後に結果が出た次男は入院できなかった。次男は、検査4回目でやっと陽性反応が出た。

 その間1週間。高熱も出て、主治医も感染しているはずだと、レントゲン検査をし、肺が白くなっているのを確認。それでも陰性反応になった。夫はワクチンを打っていたからなのか、軽い咳だけで症状は軽かった。PCR検査の確実性を疑わざるをえなかった。

 その頃は、医師が入院させる権限もなく、次男は、13日間の自宅療養となり、10日間、40度近い高熱と咳と戦う日々になった。退院後の診療時に主治医が「今は、少しは医師も権限が持てるようになった」と言っていた。

 入院中、東京では毎日約5千人の感染者が出て、自宅療養者が亡くなったとの報道。他人事ではなかった。入院していた私と長男は熱もすぐ下がり食事もとれたが、呼吸の苦しさと咳だけは続いた。入院していれば何とかなると安心できたが、次男のことがずっと気がかりだった。入院できる人とできない人とでは、まさしく天国と地獄。

 入院中、医師や看護師さんも次男のことを心配し、声を掛けていただき、心が落ち着いた。次男は11日目にやっと熱が下がり、安堵した。

 家族全員同時期に感染して困ったことは、食料の調達。薬局に誰も行けなくなったこと。病院から実家に電話して食料を送ってもらい、アマゾンからも水と食料を購入し配達してもらった。

 区からも2度、段ボールで食品が届いたが、遅く、半分は病人が食べづらい、パスタ、カップ麺、コーヒー等。一番あると助かるレトルトのお粥は入っていない。送っていただけるだけでありがたいのだが、もう少し病人食を考えていただけたらよかった。ひょっとしたら、区が保存してあった非常用食品を送ってくれたのかな?と、勘ぐってしまった。

 退院後は会う人皆さんに、次のことを勧めている。最低2週間分の食料の備蓄。
 我が家が購入したものは、水、スポーツ飲料、栄養飲料、梅干し、豆腐、アイスクリーム、缶詰、カルピス、野菜・リンゴジュース、ぶどうパン、素麺とつゆ、トイレットペーパー、ティッシュペーパー(咳や痰がひっきりなしなので結構使う)、解熱剤、アイスノン、ヒエピタ、パルスオキシメータ(血中酸素濃度を計る器具)、スポーツ用酸素。スポーツ飲料に少しの塩を入れて飲むとよいと、医師に教わった。

 新しいオミクロン株が出現し、また、病院に入りたくても入れない怖い状況になるかもしれない。コロナ感染前も、かかってからも、自分のことは自分で守らなければいけないと、感染して実感した。

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