区議会報告 No.19

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議会一般質問より 10/1
心の健康対策の充実を
むとう 「経済,生活問題」が原因の昨年の自殺件数は約8千人で,過労によりうつ病などで自殺に追い込まれる過労自殺が動機のトップになっている。このため心の健康対策が重要となっている。雇い主である企業が従業員である労働者の心の健康対策に取り組むべきだが,不況を背景に76.5%の企業が行なっていない。区内事業者に対して従業員の心の健康対策の普及,実施促進をすべきでは。
区長 小規模検診の検査項目に精神保健分野の問診も含まれており,昨年152事業所で検診を実施した。
むとう 現在4カ所の保健福祉センターで保健士による精神保健相談をうけつつ,さらに専門医による月2回の相談を行なっているが,さらなる充実は。
区長 働き盛りの自殺を含めた精神保健対策とし,「ストレス自己チェック表」を作成し「うつ病講演会」や小規模企業検診で配布している。
むとう 事前の心の健康対策に結びつかず,精神疾患となり,長期入院生活を送っている方も少なくない。その中には,病状が安定し,入院治療の必要がないにもかかわらず,受け入れ条件が整わないため退院できない「社会的入院患者」が全国で約7万2千人いる。国は退院訓練を行ない自立促進を目的とした「精神障害者退院促進支援事業」を打ち出している。区も授産施設や作業所などの施設整備を急ぐとともに,保健福祉センターが核となる独自の新規事業として取り組むべきではないか。
区長 社会復帰の受け皿は,充分と言える状況にない。国や都の動向を見ながら,グループホームなどのあり方を検討していきたい。
学校教育の充実にセカンドスクールの導入を
むとう 武蔵野市が行なう「セカンドスクール」は,都会の生活から離れ,クラスごと自然の中に跳び出し,日常の学校生活では体験しにくい活動を通して,教育目標を効果的に達成しようとする取り組みである。このスクールは,2泊3日の林間学校とは違い,正規の授業として全員参加で約1週間実施されている。都市の子どもが自然豊かな場所で,総合的な学習を行なうことは重要であり,普段の学校生活では育てきれない課題を補完する意味で,中野の子どもたちにも有効な手法と考える。ぜひ,取り入れるべきと思うが,区長の認識と見解は。
区長 特色ある教育活動の一つと認識する。「隣の芝は青く見える」ことも含め議論することは重要である。(区長には先進事例を学ぶ姿勢がないのでしょうか! ※『とべ!緑の教室 − 武蔵野市セカンドスクールの挑戦』小原康子著・小学館発行。感動的です。ぜひご一読を)
人命救助用資機材をきめ細かく配備せよ
むとう 区長は「阪神大震災で死亡した人の9割以上は家屋の倒壊が原因で,ほぼ5分以内に亡くなっている」と建物倒壊の危険性を述べている。しかし,災害時に倒壊した建物から救助する資機材は,防災会ごとに1カ所しか備えられておらず,これでは5分以内の救助には間に合わない。配置場所は防災会を中心に検討しているというが,地域が倉庫の増設を決めた場合,区は資機材を装備するのか。
区長 地域で配備場所を決めたということになれば,支援してくのが区の役割と認識している。
区民公募の選考過程を明らかにせよ
むとう 応募動機や考え方を作文して応募しても,どのみち区の考え方に沿った人しか選ばれないのではとの疑念を払拭するためにも,区としての説明責任を果たすためにも,選考過程を明らかにすべきでは。
区長 公平,公正な審査を行なっているが,応募動機等選定過程の公表はプライバシーの観点から考えていない。しかし,選考にもれた方がその理由を質したい場合は,可能な限り説明は行なう。

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