区議会報告 No.22

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議会一般質問より 6/3
開かれた学校評議員の会議を望む
むとう 2000年1月の学校教育法施行規則の改正により,地域に開かれた学校づくりを推進する目的で,地域住民の学校運営への参画の仕組みを制度的に位置付けるものとして学校評議員制度が導入され,2000年4月から実施されている。
中野区では2002年3月に学校評議員設置要綱が制定され,地域に開かれた学校づくりを推進し,学校が地域社会との連携と協力のもとに,区民の意思を尊重しつつ特色ある教育活動の展開を目指し,2002年4月より施行されている。既に2年が経過したが,保護者の認知度が低い。校長の知り得る限られた人選ではなく,要綱にあるように積極的に公募すべきではないか。
教育長 公募も含め,幅広い層から選出したい。
むとう 会議の公開は幼稚園4園を含む47校中わずか2校,会議録作成校も半数未満となっている。情報公開に対する教育委員会の見解は。
教育長 活動内容を広く周知し,理解を促すことが大切と考える。
むとう 2年間の成果と課題についての見解は。
教育長 基盤が整備されてきた段階であり,評議員構成,活動が学校経営に反映されているか,検証する必要がある。
むとう この4月に行われた中野区内のある小学校の学校評議員の会議において,前の週に行われた入学式でのPTA会長の挨拶内容が「式典に不適切だった」という理由で,学校評議員がPTA会長に「学校が混乱しないうちに辞めろ」「お子さんがいじめられたりするかもしれない」という言葉で辞任を迫った。さらに待機させていたと思われる,学校評議員ではないPTA役員を評議員会の会議に途中から参加させ「会長とは一緒にできない」と一人ひとりに発言させ,校長が「辞任しますと簡単に一筆書いてくれ」と迫り,辞任届けを書かせたうえ,署名捺印させたということが起こった。校長権限の下で開催された学校評議員の会議において,別組織であるPTA会長が辞任に追い込まれた。越権行為ではないか。
教育長 会長の意志で辞任したと聞いている。越権行為ではない。

生活道路拡幅整備を進め快適に住める街に
むとう 区内には道幅4m未満の道路が多数存在し,非常時の消防活動にも支障が生じる深刻な状況だ。生活道路の拡幅整備には,建築主の協力を確実に求める必要がある。建て替えたときに「待って下さい」との返事一つで行政の怠慢から10年間放置されている所がある。事業推進のための具体的方策は。
区長 建築前や協議申請提出時にパンフレットを配布し,制度理解と協力を求め,要請を行っている。今後は,建築確認申請や完了検査事務等との連携をさらに強化し,着実に取り組んでいきたい。
人権保護の観点から防犯カメラの設置基準を
むとう 防犯カメラで監視し合うまちづくりには基本的に反対だ。区の施設には既に,25施設96台の防犯カメラが設置されているが設置の目的や基準が不明だ。世界一の監視カメラ設置国イギリスでは400万台の監視カメラが設置され,地区ごとのモニター室で24時間監視をしているが「犯罪抑止効果は少ない」とイギリス政府が調査の中間報告を発表した。犯罪抑止効果が少ないばかりか,防犯カメラはプライバシーや人権の侵害につながる恐れがある。区が制定した「中野区の設置する防犯カメラの運用に関する要綱」には設置基準がない。むやみに設置台数を増やすことのないように設置基準を策定すべきでは。
区長 設置にあたっては,様々な要素があり,個々に判断している。
むとう プライバシー保護の観点から民間設置の防犯カメラにも,映像の漏洩防止,不当目的利用の禁止など,運用に関する施策を講じるべきではないか。
区長 商店街では防犯カメラ設置により安全確保を図り,それぞれ運用基準を設け,適正に運用していると聞いている。
住基ネットのアクセスログの整備を
むとう 中野区は2003年8月13日に住基ネットを再接続する際に,住民自らが,本人確認情報がいつどこに提供されたか確認できるシステム,すなわちアクセスログの開示システムの整備が整いつつあるから安心と区民に説明した。しかし開示システムは遅れ,20003年10月1日以降の記録しか開示できない。中野区は9月16日から本人確認情報の提供を開始しているので2週間空白期間が生じ,その間の記録がない。自治体における住民票の写しの広域交付のアクセスログの整備は未だにできておらず,記録を残すことができていない。さらに簡単には広域交付を受けることはできず,4月までに314件とあまり利用されていないし,その必要性もなかったのではないか。
中野区個人情報保護審議会が再接続するにあたり,答申に付記したように,アクセスログの整備ができる以前の区の再接続の判断は時期尚早だったのではないか。
区長 国民の信頼を得られるシステムが整備される見通しが立ったので,判断に間違いはない。

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