区議会報告 No.28

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主な陳情・請願の審査結果より 12/7

◎「二輪車駐車スペースの確保を求める」陳情

採択となりました
むとうも賛成しました

 現在,二輪車の国内保有台数は1350万台にのぼり,区内駅前や繁華街の路上放置は目に余るものがあります。しかし二輪車の駐車場はほとんどありません。区施設や主要駅前,商工施設や病院等の人の集まる民間施設に二輪車駐車場の確保は急務であると考え,むとうも賛成しました。



◎「核拡散防止のためにプルトニウム抽出試験中止を求める意見書を国に提出することを求める」陳情

どうして不採択なの?
むとうは賛成しました

 2006年早々にも,青森県六ケ所村の日本原燃株式会社のプルトニウム生産工場すなわち再処理工場で原子力発電所の使用済み燃料を使ってプルトニウムを分離し,抽出する試験が始まろうとしています。このプルトニウムは核兵器の材料です。07年5月の操業開始までに,長崎型原爆500発分に相当する約4トンものプルトニウムを取り出す計画です。核廃絶を現実のものにしていくために,被爆国である日本はプルトニウム生産をやめるべきと考え,むとうは賛成しました。

(賛成討論全文)
 ただ今上程されました,第143号陳情「核拡散防止のためにプルトニウム抽出試験中止を求める意見書を国に提出することについて」に賛成の立場から討論いたします
。  来年早々にも,青森県六ケ所村の日本原燃株式会社のプルトニウム生産工場,すなわち再処理工場で,原子力発電所の使用済み燃料を使ってプルトニウムを分離し,抽出する試験が始まろうとしています。このプルトニウムは核兵器に利用できるものです。
 2007年5月の操業開始までに約4トンものプルトニウムを取り出す計画ですが,これは長崎型原爆約500発分に相当します。計画によれば,操業開始の後,少しずつプルトニウムの分離量を増やし,2011年からは年間800トンの処理体制に入ることになっており,分離されるプルトニウムの量は,年間8トン,原爆1000発分以上に相当します。日本は既にイギリスやフランスに委託した再処理の結果,約43トンのプルトニウム,つまり原爆5000発分以上のプルトニウムを保有しており,利用のメドも立たないまま,さらにプルトニウムを備蓄すれば,核拡散の危険性を増大させることになります。
 これは,不必要な核兵器利用可能物質の量を減らそうとしている世界的な核拡散防止の努力に逆行するもので,国際的な批判を受けるでしょうし,日本が大規模な核拡散の扉を開くことになります。
 北朝鮮やイランの核兵器開発疑惑がたびたび報道され,核物質のヤミ市場の存在が発覚し,様々なテロが起こる中,核兵器の拡散は世界的な脅威となっています。このため,これまで平和利用のための再処理,すなわちプルトニウム生産を認めてきた国際的な枠組みを再検討すること,具体的には軍事利用・平和利用を問わず原爆製造に不可欠なプルトニウム,及び高濃縮ウランの生産を凍結,あるいは禁止しようとの世界的な動きが起こっています。この流れに逆らうかのように日本は,プルトニウム生産を開始しようとしています。いくら平和利用を主張しても,核拡散を後押しすることにしかなりません。核廃絶を現実のものにしていくために,まずは被爆国である日本が自らのプルトニウム生産をやめるべきです。少なくとも再処理工場の運転は延期して,計画を再検討すべきです。逆に言えば,今日本が再処理の中止へと政策を切り替えれば,核拡散をくいとめようとする国際的な動きに大きく貢献できます。
 再処理工場は原子力発電所から出てくる使用済みの燃料棒を小さく剪断して化学処理をする施設のため,工場内には燃料棒に閉じこめられていた放射能が放出されます。もちろんそれらが一気に工場外の環境に出ていかないように努力はするのですが,除去設備をつくらなかったクリプトンやトリチウムは,そのまま放出されます。つまりたれ流しです。工場設置の申請書によれば,排気筒からは毎年890万キュリーのクリプトンを始めとする希ガスが,さらに海洋放水管からは毎年18万キュリーのトリチウムなどが,なんの処理もされずにたれ流されます。それらの放射能量は,原子力発電所の数百倍になります。
 放射能は目に見えず,すぐに被害が出てくるものではありませんが,その影響は20年後,30年後にガンや白血病の増大となって表れます。1960年代,70年代に操業を開始したイギリスやフランスの再処理工場周辺で,今現在それらが起こっています。さらに,事故の危険が常につきまとい,もし事故が起きれば,その被害の規模は原子力発電所の1000倍に及ぶと推測されています。  中野区は1982年8月15日に憲法擁護・非核都市の宣言を行いました。その宣言の中で「いま 地球をおおう核兵器はあらゆるいのちの営みを このしあわせを奪い去る 私たちはこの憲法を大切にし世界中の人びとと手をつなぎ 核をもつすべての国に核兵器をすてよと訴える」と謳っています。
 この宣言通り,核拡散防止のためにプルトニウム抽出試験の中止を求める意見書を国へ提出すべきと考えます。よって本陳情は採択すべきと考え,賛成の討論といたします。


◎「区立みずのとう,やよい幼稚園2園の存続を願う」陳情11件

どうして継続審査なの?
むとうは継続に反対です。が,むとうの議会運営手続き上のミスで継続審査に反対することができませんでした。誠に申し訳ありません。

 「新しい中野をつくる10か年計画(案)」の中で区立みずのとう,やよい幼稚園の2園を廃止し,その跡地に民営の幼児総合施設の設置が示されています。しかし,これまで実践されてきた区立幼稚園幼児教育は保護者の方々に高く評価されており,存続を望む陳情内容です。区は1月31日に「10か年計画」を確定する予定です。区議会としての判断を区に示すためには,今定例会で結論を出すべきであると考えました。議会が陳情を継続している間に,区は10か年計画を決定してしまいます。よって一議員としての判断を明確に示すべきと考え,むとうを含む無所属の会は継続に反対でしたが,反対できず,この紙面をお借りしてお詫びいたします。



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