区議会報告 No.29

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予算総括質疑より 3/1
(2006年度予算について)

食品衛生監視指導の拡充を
むとう BSEを初め,鳥インフルエンザ,遺伝子組み換え食品,残留農薬や食品添加物,食品の偽装表示問題等,食の安全確保が急務であり,食品衛生の監視指導業務の充実・拡充が求められている。2006年度中野区食品衛生監視指導計画案が公表されたが,指導計画通り監視指導強化する意気込みは。
生活衛生担当課長 区民の健康を守る立場から食品の安全を守ることは重要な課題である。計画はその基本であり,全力を挙げて実施に努めたい。
むとう かつて14いた食品衛生監視員が,現在7人しかいない。23区平均は16人。中野区23区最少の人数だ。指導を強化するには,計画的に監視員を採用すべきでは。
生活衛生担当課長 現在,食品衛生監視員と,監視員としての従事要件に該当する職員の計9名で指導している。
経営改革担当課長 監視業務は,直接職員が行うべきであり,適切に実施できる体制の確保を図ってまいりたい。
個人情報の外部提供は本人の同意を
むとう 国民年金の未納理由などを調べるため,社会保険庁が実施している国民年金被保険者実態調査に対し,区は所得や家族構成などの個人情報を提供した。しかし,こうした個人情報は自治体が課税のために得たもので,文京区,国分寺市,八王子市は,目的外使用には本人の同意が必要としている各市区の個人情報保護条例に抵触すると判断し,協力を拒否した。個人情報保護法が施行され1年になるが,自治体の判断が分かれる等,個人情報をどのように保護するのか,さらに個人の情報にどこまで自己コントロール権を保証するのかが自治体に問われている。
個人情報を目的外利用,または外部提供する際は,できる限り本人の同意が優先されるべきと考えるが,区の見解はいかがか。
総務担当参事 自分の情報がいつ,どの事務に使われているのかを承知することが自己情報の管理という意味で必要だ。情報提供にあたり,全てに本人同意を求めることは不可能だが,可能なところでの同意は必要と考えている。工夫してまいりたい。
特定学童クラブの定員拡充を
むとう 障がい学級のある小学校に対応する桃園,新井,大和,西中野の四つの特定学童クラブには,特段の配慮を要する児童が集中する。06年度からは,6人の定員枠を超えても利用が可能となるよう,特定学童クラブの定員を弾力的に運用してはどうか。
子ども育成担当課長 既に利用申請している児童を対象に受け入れる予定である。
むとう その場合,施設面でも過密になるので,安全を守るために,職員はどう増員されるのか。
子ども育成担当課長 子どもの状況に応じ,人的配置が必要であるが,児童館,学童クラブ全体の状況により決定したい。
むとう 障がい児の学童クラブ利用希望人数は増えると思われるが,07年度以降の対策は。
子ども育成担当課長 特別に配慮を要する児童の受け入れのあり方を検討し,07年度の募集時期までには考え方を示したい。
事業部制の成果は?
むとう 04年度から事業部制を導入したが,その成果が見えない。
経営改革担当課長 部長が事業目標を設定していることでリーダーシップが十分発揮されている。
むとう 事業部制の効果を発揮する手法として各部の努力により効率的に予算執行した場合は,翌々年度にその努力の結果,つまり執行残額の一定割合を自由に活用できる財源として予算配分に上乗せすることが約束されていたが,06年度予算で配分されたのか。
財務担当課長 06年度予算には一切ない。財政上の理由でやめた。
むとう 事業部制の一つの目玉だった人事におけるドラフト制は一回でやめたようだがその総括は。
財務担当課長 適材適所の観点からは十分な効果は得られなかった。
むとう 努力により執行残額を残せばお土産があると言いながら取り上げ,各部に平等に人事異動の権限を与えたら,これもすぐ止めたでは,職員のやる気を削ぐ。小手先のとっぴな改革ではなく,基本的に職員が心身ともに気持ち良く働ける職場環境の整備こそが,区民のための価値の高いサービス提供につながるはずだ。

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