区議会報告 No.31

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教育基本法改悪を憂う

 霜月。秋の夜長を皆様,いかがお過ごしでしょうか。夕刻ともなれば,すっかり辺りは闇に包まれ,日本を覆う闇を思い,物悲しさを感じている今日この頃です。
 さて,今国会で教育基本法の「改正」案が審議されています。概略は,一人ひとりの学ぶ権利を保障し,個人の幸福を実現するための教育から,国家のために有益な人材の育成を目的とした教育に変えようとするものです。さらに民主主義・平等主義から,能力主義・競争主義へと変えようという意図が読み取れます。そもそも教育基本法は,日本国憲法の理念から誕生した歴史を持っています。しかし,今回の改正案は憲法との関係を一切断ち切っています。例えば「愛国心」などは子どもの心を国家戦略に動員する狙いがはっきりしています。教育基本法の理念は国家の政策はこうあらねばならぬと国家をしばるものですが,「改正」案は国家が国民をしばるものとなります。
 ところで,「いじめ」が社会問題になっていますが,いじめる側の要因に心理的ストレスが指摘され,徹底された過度の管理教育・偏差値主義・競争主義教育等が挙げられています。改正案で「いじめ」が増えることがないよう願うばかりです。

むとう有子

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