区議会報告 No.46

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可決された主な議案より

◎「中野区基本構想の改定について」          2/19

むとうは反対しました

 基本構想とは、区が目指す理想のまちの姿を理念的、普遍的に描くものであり、5年で改定するようなものではないはずです。現基本構想を実現するための具体的計画として「新しい中野をつくる10か年計画」が策定されました。この計画が基本構想からそれるのはあってはならないことであり、その上、基本構想からそれた10か年計画に合わせて基本構想を改定するというのは本末転倒です。また、5月の区長選挙直前に、小手先の改定をするのではなく、新区長に委ねるべきと考え、むとうは反対しました。
(反対討論全文は下に掲載)

否決された議案

◎「中野区動物の愛護の促進及び
             適正な管理に関する条例」    3/23

むとうも反対しました

 動物の飼養を行う者の遵守事項、飼養に関する争いを解決するための協議の斡旋、飼養給餌により周辺環境が損なわれる事態を生じさせた者への勧告・命令・罰則(罰金10万円)を規定する条例です。飼い主のいない猫問題は、区が不妊去勢手術代助成を行い、地域でのルール化が大事です。罰則を規定するための条例化は解決には繋がらないと考え、むとうも反対しました。

★区議会事務局による1989年までさかのぼっての調査では、区長提案の条例の否決は無く、画期的な議会判断と言えます。


「中野区基本構想の改定について」 反対討論   全文  


 ただ今上程されました第79号議案「中野区基本構想の改定について」に反対の立場から討論いたします。

 現中野区基本構想は、「ともにつくる人間のまち中野」を基本理念として1981年に中野区で初めて制定した基本構想を24年の時を経て全て破棄し、田中新区長の下で、2005年に制定したものです。全面改定にあたり、職員プロジェクト、審議会、145名の区民ワークショップが設置され、約2年間に及ぶ熱心な議論がなされました。当時は市民派100%の区長の誕生に多くの区民が期待し、基本構想に区民の意見が反映されるものと信じていました。しかし、最終的に区がまとめ上げた基本構想には、ワークショップでの意見がほとんど反映されておらず、関わった多くの区民が、落胆し失望しました。また、審議会の答申では「参加と協働」が基調となっていましたが、出来上がった基本構想は「自己責任による地域自治」が強調されるものへと変貌していました。何のために区民を巻き込んだ議論だったのか、参加した多くの区民の胸には未だに疑問が残っています。最終的には区長の意思が色濃く反映したものと思われます。

 それをなぜ、区長ご自身が納得されて制定した基本構想をわずか5年で改定しなければならないのでしょうか。地方自治法第2条4項によれば、「市町村は、その事務を処理するに当たっては、議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るために基本構想を定め、これに即して行うようにしなければならない」と定められています。つまり、区の全ての仕事の基本になる指針なのです。そもそも基本構想とは、区が目指す理想のまちの姿を理念的、普遍的に描くものであり、5年で改定するようなものではないはずです。逆に言えば、現基本構想は、区が目指す理想のまちの姿を理念的、普遍的に描くことができていないため、わずか5年で改定せざるを得ない浅はかなものであったと、言うことなのでしょうか。現基本構想を実現するための具体的計画として「新しい中野をつくる10か年計画」が策定されました。現基本構想に賛同する訳ではありませんが、10か年計画が基本構想からそれることはあってはならないことであり、その上、基本構想からそれた10か年計画に合わせて基本構想を改定するというのは本末転倒です。また、5月に区長選挙を控えたこの時期に、小手先の改定をするのではなく新区長に委ねるべきと考えます。以上簡単ではありますが、第79号議案「中野区基本構想の改定について」反対の討論といたします。

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