残暑お見舞い
　申しあげます

　我が家の居間には、秋田県生まれの亡き義母が描いた奥入瀬渓流の油絵を掛けています。真夏の暑い部屋の中でそこだけ涼しげな異空間を醸し出しています。この７月、10年ぶりに奥入瀬に行きました。太陽を遮る木々たちの緑、涼しげな水の流れとその奏でる音に時を超え変わらぬ自然の偉大さに感動し、感謝しつつ、自然と共にある平和な暮らしの大切さを実感する一日を過ごしました。

　さて、日本国憲法が掲げる「国民主権・平和主義・基本的人権の尊重」という理念を覆し、改憲する動きが加速しつつあり、危機感を持っています。憲法は、国民が守るべき義務と思われがちですが、実は国民の権利と自由(人権)を保障するために、権力者が守るべきことを定めているのです。しかし、どうやらこの国の権力者は憲法を、国民を支配する道具に変えようとしているようです。目先の議論に惑わされないよう『赤ペンチェック自民党憲法改正草案』（伊藤真著、大月書店）をお薦めします。この国に生まれ、この国で暮らす私たちは、この国の憲法を理解し、どうあるべきなのか、今こそ自分の考えを持つべき時なのではないでしょうか。

［もどる］