★さてネパール情報を送らせていただきます。

依然、混乱と緊張状態が続いています。カトマンズ市内で普通に暮らしている分には直接危害はありませんが、それでも最近、暗殺や爆弾事件が何件か起きています。運が悪い市民は巻き込まれて犠牲になっています。それより地方、村の方がマオイストと政府軍の間に挟まれてはるかに深刻です。例えば生徒や教師が誘拐され強制的にキャンプに入れられ、4〜5日間位マオイストの軍事訓練を受けさせられます。またドネイションと称して各家が数千ルピーを寄付させられます。逆らえば何をされるかわからないのでおとなしくしているしかないそうです……。そのような状況が８年も続いているのでインドの方へ逃げたり、首都カトマンズへ避難して来る人が後を絶ちません。

政府側、マオイスト双方とも停戦、和平会談の再開を要求、発表しているのですが「ネパールタイム」のせいか未だに実現していません。とにかくこちらの人たちはやることが遅い。そして、約束の時間を守らない。私は双方の間に入り調停に努力している知り合いの人権活動家に「もっと早くできないのか」と、促したり励ましたりしています。

★カトマンズの大気： こと首都にいてオートバイの量を見ていると、ネパールがとても世界最貧国の一つに数えられている国とは思えません。自転車の数よりはるかに多い。安い物でも100,000ルピー（約16万円）はすると言う。一般のネパール人にとってかなりの高額だ。したがって多くの者がローンを組んだり借金をして購入していると聞く……。

そして規則が整備されていない。例えば「インドラチョーク」という商店が密集していて買い物客でいつでもごった返している通りがあるのですが、そこにも車やバイクが入ってくる。わかりやすい話が中野駅北口の「サンモール商店街」に車やバイクが遠慮なく進入してきて、クラクションを目一杯鳴らし歩行者をどけて飛ばして行く。その騒音たるや凄まじいですよ。（私はその度に「うるせぇ！」と日本語で怒鳴っています）また道幅が2〜3mしかない小道にも入って来て歩行者をどかして走って行く。何しろ歩行者優先ではなくバイク優先ですから。まごまごしているとぶつけられてしまいます。他にもレンガ造りのアパートが連なっているような所でも、表通りでエンジンを切って引っ張って来るわけでなく、そのまま乗っかったまま幅1ｍ高さ2ｍくらいの掘り抜きの通路を進んで中庭まで入ってくる。「環境意識のカの字もない」環境です。

わからないことはないと思うのですが……一昔前まではカトマンズ市内からもヒマラヤ山脈を一望することができたそうです。しかし、今はおびただしい排気ガス量のため冬の晴れ渡った日でないと見ることができなくなってしまった、ということです。乾期の時期が一際ひどく、マスクをして歩いている人が大勢います。そして、世界文化遺産から取り消されようともしています。

国の人口の4分の1に当たる約600万人がカトマンズバリー（カトマンズ、パタン、バクタブルの三市）に集中してしまったことが一番の原因であり、大きなツケになっています。しかし、交通マナーを整備して人を大事にすることは「貧困」とは直接関係ないこと。人の意識を変えればできないことはない筈です。ましてやこの国は観光立国、その表玄関のカトマンズ、観光客がもう一度来たいと思えるような都市にしなければいけません。ちなみに、どう少なく見積もってもオートバイの7割以上は日本製です。お馴染みのホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハの名前が張り付いています。

（だからと言って無論、東京がすばらしい都市だと言っているわけではないですよ。人工過密、環境意識の欠如、交通マナーの悪い運転手等々、やはり欠点の方が多く目立ちますよね！）

＊長くなりましたが最後に、「人工的に造り出されている分」で何度暑くなってしまっているのか計算して（むとう試算）区に提出してみてはいかがですか！　ましてや警大跡地をコンクリートにしてしまうことなどもっての外です。

「イコールの会」の皆さんによろしくお伝えください。

志鎌


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