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カトマンズからの便り

 『薄氷の上のネパール』

 2011年2月3日、新首相にようやくジャラ・ナート・カナル(61才、UML=統一共産党)が選ばれた。17回もの国会議員による投票を繰り返し、ほぼ6ヶ月間の時間を費やしてのことである。(政治的な駆け引きがありどの党の立候補者も過半数を取れないでいた)
 主要政党の一つNC(ネパーリコングレス)のリーダー、ラム・チャンドラ・パウデルは首相選に立候補するもののこの間16回落選している。しかし、彼はあきらめず今回も続けて立候補をしたがっていたが、党が彼の出馬を認めないことをすでに決めていた。
 また辞任を表明しているものの現首相マドハフ・クマール・ネパールは(UML=統一共産党)7カ月以上降りられないでいた。

 混乱はまだ続いているもののUNMIN(国連施設チーム)は政府の決定通り1月15日をもってネパールから離れた。
 主要政党のNCとUMLは次期政府のあり様のコンセンサス(同意)をまだ構築していない。双方とも党内の揉め事を解消するだけで精一杯なのである。
 これらの状況を睨みネパール国民は呆れ果てている。

 このような中、貧しい農民の一人、デビ・プラサド・レグミ(55才)は1月20日イタハリ(南東部)で公衆の面前でUMLのチェアマン、ジャラ・ナート・カナル(この後、新首相に選出)を平手打ちした。レグミは侮辱罪で警察の拘置所に5日間拘置されていた。しかし、市民の間では一躍ヒーローになっている。彼の行動を支持するデモは彼の保釈を求めていた。またレグミ宛てのカンパも集まっている。
 「彼の行動を政治家たちは強い教訓にすべきだ」と、政治学者のクリーシナ・カマルは鋭くつく。さらに「現在の市民と政治家をつなぐバロメーターの現れだ」とも続けた。

 多くのマオイストの元兵士たちが自殺しているのも現実だ。原因は精神疾患によるものである。それでもいくらか明るい兆しが1月22日に出てきた。マオイスト党を加えた三党合意ができ、次期首相の人選も進んだ。
 これらの方向にネパール国民も米国を含む国際社会も概ね迎評価しているようだ。
 マオイスト党はこの日をもって独自の軍隊を持たなくなったことを意味する。
 また双方の軍隊が武器による争いを完全に終結させることを期待されている。

「私たちは大いに歓迎している」と、元マオイスト兵士は話す。
 さらに「野営地で暮らす生活にはもうヘトヘトだ。そして、政府軍とマオイスト軍が統合することを望んでいるよ」と言葉をつないだ。

 前述のとおり調停役のUNMINのメンバーはすでにいない。オフィス前のフラッグ(国連旗)も降ろされた。責任はすべて各政党にあり、そのリーダーが納得のいく方向に導くことにある。  新しい憲法をつくり、新しいネパールとして、社会の歪みや貧困をなくすことに邁進することだ。
 そのことを大多数の国民が望んでいる。

 写真と文:ビビ・フンヤル 訳:志鎌 誠
 関連サイト
 http://www.rovingeyefilm.co.uk/index.html


  マオイストの野営地


  ヘランブ村で