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カトマンズからの便り

 『サガルマータ物語』

 今からちょうど60年前、人類が初めて、我々が住む地球上で最も高い地点サガルマータ(英語名エベレスト)に到達した。
シェルパ・テンジン・ノガイとヒラリー・エドモンドが頂点に立ち、帰路も無事成功した。 二人の登頂探険が自然を征服した。その成功の影にチームワークの良さがあげられる。登山家とサポーターの相互理解、友情、信頼関係によるものである。

 サガルマータ、チベット語ではTSHOMOLONMAと言い、“地球の母”を意味する。また地元ではサガルマータが空に突き出しているので“ネパールの舌”とも呼んでいる。「シェルパなくしてサガルマータはない」と、多数の外国人登山家はガイドを讃える。「最高峰到達はジョークでない」このように話すのはラクパ・シェルパ。
 「自然との闘いは並大抵のことではない・・が、我々がいる、サポートする。入念な準備をしてチームワークを大切にすれば我々は勝利する」と話す。

 ネパールでは5月29日に大きなサガルマータ記念祭を行った。多くの登山家がカトマンズに集まり、シェルパ・テンジンとヒラリーの快挙を讃えた。
実はシェルパとヒラリーの間には4月27日、6500メーター地点で激しい論争があったことが最近になって明るみに出た。
 スイス人登山家のウェリ・ツェック、イタリア人シモーネ・モロとイギリス人のカメラマンが地元の“群衆の騒ぎ”が激しすぎるので今回の登頂は断念することを要求した。それに対してシェルパは群衆の騒ぎが納まるまで待つことを要求した。また完全でない英語力による相互誤解も生じていたことも明らかになった。

 さて今シーズン、5月19日には135人もの登山家がサガルマータの頂上に登りました。英国のダニエル・ヘイゲンは初めて頂上から彼のケータイ電話でBBCと交信した。姉のサミナ・ベイグ(21才)と弟のミラザ・アリ(パキスタン人)、同じくインド人の双子姉妹タシとナグシはベイグとアリと一緒に登頂した。両国の国旗を並べて立てて友好と平和を訴えた。
 また日本人の皆さんもご存知のように80才の三浦雄一郎さんが登頂に成功しました。が、ネパール人の81才、ミン・バハズァ・シェチャンは残念ながら成功しませんでした。

 今シーズン5月20日までに348名がサガルマータ登頂に成功。
 他の登山者もベースキャンプから頂上を目指している。
 ネパール観光局によるとガイドを含め600名ほどが登頂に成功するだろうと発表している。しかし、一方で5名が登頂途中で命を落としている。

 またネパールとインドの兵士が一緒にサガルマータの清掃に従事し、多くのゴミを回収してきました。
 「いかなる冒険も登山家とガイドの相互理解、質の高いチームワークを得られれば成功するだろう・・」このように話すのはプバ・シェルパ、高所トレーニングインストラクターである。仲間意識、対等な関係、協力、信じることが重要だと続けた。

 サガルマータ記念祭はさらに世界の登山家とガイドの絆を深めた。 そして、友好と平和の尊さを世界に訴えた。





※写真は2枚ともサガルマータ(エベレスト)です。



     文と写真:ビビ・フンヤル 訳:志鎌 誠