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カトマンズからの便り

        ネパール、教育を受ける権利

 サガルマータ(エベレスト)に通じる山間の村ジリ(私の故郷ですが)にある校舎の壁には今でも落書きが残っている。10年前まで続いていた内戦中に書かれたマオイストのスローガンだ。その赤い文字は今でもトラウマを引きずっている。約10年の間におよそ14、000人以上の犠牲者を出し、内戦は多かれ少なかれはあるにせよ私たちネパール人一人ひとりに今でも影響を及ぼしている。

 今15才のギャルジ・シェルパは6才の時幼児クラスにいた。そして校庭でバレーボールをしていた。すると、突然政府軍とマオイスト軍の銃撃戦に出くわした。「先生は僕の命を守るため僕の体を引っぱり教室の中に連れて行ってくれた」と話す。  彼は来年高校を卒業する。その後はカトマンズに行き日本語を勉強して、そして、できたら東京に行きフォトジャーナリズムの勉強をしたいと夢見ている。彼は私にそう話しかけながら微笑んだ。
 彼は英語の授業があまり好きではない。ネパールでは小学校から英語は必修科目になっている。しかし、多くの学生たちは落第点を取っている。とりわけ地方の学校では英語教育が遅れている。また都市部においても他の科目でも英語を使って授業をしている私立の学校とそうでない公立の学校との学力差も大きい。ネパールでは高校卒業時に全国一斉に修了試験SLC(school leaving certificate)が毎年行われているが、カトマンズにある裕福な家庭の子の方が合格率が高い(当然と言えば当然なのだが・・)。  また貧困のため地方では勉強を続けてできないケースも珍しいことではない。また女子の80%は高校で終わっている。

 正確な数字は把握されていないが、多くの子供たちが 違法ではあるが衣類や絨毯の工場などで働かされている。もしあなたがネパールを旅行して小さなカフェに入ったら、キッチンの隅で子供たちが皿洗いをしている姿を何度も見かけるだろう。「僕のご主人の子供が新しい制服を着て学校に行く姿を見ると、僕も学校で勉強をしたくなるよ。しかし、それは夢のまた夢だよ」と、カトマンズ市内のカフェで働いている12才のアレは話す。「もし学校に行けるなら先生になりたい。でも僕には運がなかったんだ・・・」

 子供の権利を守る各NGOがその名において活動しているものの、あまりにも非力で注目もされていない。政府も口先だけで実際には有効な政策を行っているとは言えない。問題はあまりにも深刻なのだが・・・。







     文と写真:ビビ・フンヤル 訳:志鎌 誠