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むとう有子をとりまくうるさい人たちの声


No.94
酒井区長で何が変わった? 中野区政の過去と未来
          中野区ウォッチャー

 田中大輔氏が区長を務めた4期16年は、中野区にとって暗黒の時代でした。
 2000年頃、求心力を失った神山区長にかわって池田助役が強い政治力を発揮し、支出削減を目的にした行政改革が行われていました。

 池田助役の下で行政改革担当課長を務めていたのが田中氏です。彼は「本当は池田助役の政策に反対なんだ」と訴え、民主クラブ等の応援を受けて2002年の区長選に出馬。対立候補の池田氏を破り初当選。
 就任後、応援してきた人々をあっさり裏切り、トップダウンで政策を決定していきました。盤石な政治基盤を築くため、自民党、公明党に寝返りました。

 結局、児童館は次々に廃止され、保育園をはじめとする区有施設は民営化され、小中学校は削減されました。一方で、誰が言い始めたのか不明な政策が、突然割り込むようになりました。
 振り返ると、池田助役が行っていた行政改革は、もともと田中氏がやりたかったことに思えます。

現区長の酒井直人氏は田中区政の幹部職員でした。田中区長の後を継ぐのは酒井氏ではと噂されていましたが、立憲民主党等の推薦を受けて対立候補として出馬。田中氏を打ち破り2018年に初当選しました。

 酒井氏の経歴と就任までの経緯は田中前区長とよく似ています。選挙時の公約は「1万人アリーナの全面見直し」「児童館、区立幼稚園保育園の存続」等でしたが、公約は守られたでしょうか?

 就任後、酒井区長は区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議を再開し自ら参加。委員から現在のサンプラザを残したまま再整備する計画が提案されましたが、就任3ヶ月後の9月18日、前区長の計画通りサンプラザ解体を発表しました。
 また、区民会議では、3千人規模より小さいホールを希望する声が多かったのですが、マスコミ発表によると7千人程度となっています。結局、前区長時代の案とほとんど同じになりました。

 児童館については、中野区区有施設整備計画で18館ある児童館を9館に削減する計画を立てました。前区長が提案した「全廃」よりはましですが、現在、小学校の児童数が増え、教室を増やしている状態なので、逆に児童館を拡張して欲しいくらいです。

 田中区長から酒井区長に変わっても、区政は前職の時とあまり変わっていないように感じます。あえていえば、建設予定のアリーナのキャパが1万人から7千人に減ったぐらいのレベルでは良くなっていますが……。
 私には、酒井区長が何を目指しているのかよく理解できません。

 5月22日に行われる中野区長選に酒井区長は出馬を表明していますが、このまま再選させていいのでしょうか?
 今、酒井区政の4年間をしっかり検証する必要があります。なぜなら、区政の主役は区長ではなく中野区民なのですから。

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