区議会報告 No.46

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2010年度 一般会計予算 3/11

 むとうは反対しました

 区財政は急激な税収減となり、一般財源は前年度と比べ53億円以上の減少が見込まれています。全事業の見直しをせざるを得ないことは理解します。しかし、無駄遣いに終わった区民風車建設検討経費の反省もせず、さらに先行き不透明な中野駅周辺開発にはメスを入れずに、区民活動支援や、障がいのある子どもたちの特別支援学級宿泊学習の廃止や、後期高齢者葬祭費給付の制度変更による2万円の減額など、充分な説明や相談もなく問答無用で切り捨てられました。区が唱える計画段階からの区民参加が全くできていません。その上、区民生活に根ざした堅実な予算とは言い難く、むとうは反対しました。
 なお、国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険特別会計についても反対しました。

2010年度予算
一般会計 963億7,400万円
国民健康保険会計 305億3,900万円
後期高齢者医療会計 59億8,500万円
介護保険会計 170億0,800万円


  2010年度中野区一般会計予算反対討論


 ただ今上程されました第7号議案2010年度中野区一般会計予算に、反対の立場から討論いたします。
 当初予算(案)の概要によれば、中野区の財政は、急激な税収の減少で過去に経験したことのない状況に直面しており、一般財源は前年度と比べて53億円以上の減少が見込まれ、今後3年程度は厳しい財政運営となる、とのことです。そんな厳しい中での予算編成は、職員の皆さんの大変な苦労があったことと思いますが、区民の意見が反映されていない「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」の推進を図るための予算には賛成できません。 区は区政運営の「計画−実施−評価−改善」の各段階で、区民が区政に参加するしくみを徹底すると言っていますが、実態が全くともなっていません。
 予算総括質疑の中で私が指摘した、消費者センターを区役所に移すことや、NPOに委託し成果を挙げている公益活動情報コーナーの廃止、環境行動の日や地球温暖化対策推進事業の枠組み変更などは、まさに物言う区民団体を排除する区の姿勢が如実に表れています。その上、関係団体には一切説明がなされていません。さらに、特別支援学級宿泊学習の廃止についても、保護者だけでなく学校長や教員にも一切の相談や説明がなく、その教育的成果も価値もわからないまま経費削減ありきで一方的に廃止が決定されました。区は計画段階から、区民が区政に参加する仕組みを徹底するはずではなかったのでしょうか。削減ありきの予算を可決した後に、関係者に説明すると言うやり方では、区民が区政に参加したことにはなりません。特にこれまで行ってきた事業の廃止や変更については、区が独断先行すべきではありません。また、人は誰もが必ず死を迎えます。区民の関知できない所での後期高齢者葬祭費給付の制度変更による2万円の減額は、現状の葬儀経費を考えれば、副区長二人を廃止してでも他区のようにせめて7万円の現状維持をはかるべきです。また、区内で出来る自然エネルギーの活用をはからずに、区長の軽はずみな思いつきとしか思えない遠方での区民風車建設の検討に要した総経費約1千万円や、区政に反映されない政策研究機構の研究に要したこれまでの総経費約5千万円について、一体どのような評価を下し、廃止するにいたったのでしょうか。区民風車建設の検討を一旦中止することや、政策研究機構の廃止には賛成ですが、これらはまさに計画性のない予算づけによる税金の無駄遣いそのものです。その一方で、区民の活動や生活、障がいのある子どもたちの教育に関わる重大な事柄が、充分な説明や相談もなく問答無用で切り捨てられ、区民を従属させるような区政運営に異議を申し立て、雑駁ですが、第7号議案2010年度中野区一般会計予算に対する反対討論といたします。

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